マイクロパーツの超平滑化

 これまで非球面の研磨加工は、もっぱら熟練者によるハンドポリッシング、あるいは小さな研磨パッドをNCで走査させることにより行われていた。しかしマイクロ非球面の場合は、小さな研磨パッドを作製すること自体難しく、加工域を微小領域に限定することも困難である。また遊離砥粒加工において加工能率を高めるためには、多くの砥粒を如何に研磨領域に確保し、その状態を長く維持するかが重要な因子となるが、マイクロ非球面の場合には工具と工作物の界面に砥粒を密に集中させることが困難である。

 そこで電界の強さに比例して粘度が増加する電気粘性流体(ER流体)を援用することにより研磨砥粒を極微小領域に集中させ、研磨する方法を世界で初めて開発した。その結果、これまで全く行うことができなかったマイクロ非球面の研磨加工が可能となった。

電気粘性流体援用加工の原理

 これらの技術を基に、マイクロ研削からマイクロ研磨までの一連の加工を、工具と工作物の脱着なしで行うことのできるER流体援用マイクロ非球面加工システムを開発した。これは各種マイクロパーツやデバイスの最終仕上げ加工法として期待されている。

電気粘性流体援用非球面加工機とマイクロ非球面金型